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1.補装具費の支給における「重度障害者用意思伝達装置」(制度概要)

 補装具(※)としての重度障害者用意思伝達装置(以下、「意思伝達装置」という。)は、厚生労働省告示(補装具の種目、購入又は修理に要する費用の額の算定等に関する基準)(以下、「告示」という。)と、補装具費支給事務取扱指針(以下、「指針」という。)にて規定されています。これらは、平成21年度末に改正されましたので、その内容の概要と、解釈についてまとめます。

1.1 平成22年改正の概要

 今回の告示改正では、購入基準において、名称・基本構造の区分が設けられましたが、基本的には対象製品群には変更はなく、現状をふまえた上で、平成18年9月29日の厚生労働省告示第528号の購入基準(以下、「旧の購入基準」という。)が整理されています。 また、修理基準の内容については、基本的には変更ありませんが、この購入基準の改正にあわせて「遠隔制御装置」が追加されています。

<購入基準>



基本構造 付属品 価格 耐用
年数
備考



















意思伝達機能を有するソフトウェアが組み込まれた専用機器であること。文字盤又はシンボル等の選択による意思の表示等の機能を有する簡易なもの。 プリンタ
身体の障害の状況により、その他の付属品を必要とする場合は、修理基準の表に掲げるものを付属品とする。
143,000 5 ひらがな等の文字綴り選択による文章の表示や発声、要求項目やシンボル等の選択による伝言の表示や発声等を行うソフトウェアが組み込まれた専用機器及びプリンタとして構成されたもの。その他、障害に応じた付属品を修理基準の中から加えて加算することができること。



  通信機能が付加されたもの 上と同じ。 450,000 通信機能が付加されたものとは、文章表示欄が多く、定型句、各種設定等の機能が豊富な特徴を持ち、生成した伝言を、メール等を用いて、遠隔地の相手に対して伝達することができる専用ソフトウェアをハードウェアに組み込んでいるものであること。
  環境制御機能が付加されたもの 遠隔制御装置

その他は上と同じ。
環境制御機能が付加されたものとは、機器操作に関する要求項目を、インタフェースを通して機器に送信することで、当該機器を自ら操作することができるソフトウェアをハードウェアに組み込んでいるものであること。





生体信号の検出装置及び解析装置 プリンタ及び遠隔制御装置を除き上と同じ。 450,000 5 生体現象方式とは、生体現象(脳波や脳の血液量等)を利用して「はい・いいえ」を判定するものであること。

<修理基準>

種目 形式 修理部位 価格 備考
重度障害者用
意思伝達装置
  (現行分は省略)

遠隔制御装置交換
(現行分は省略)

21,000
(現行分は省略)
(出展:平成22年3月31日 厚生労働省告示124号)

 また、対象者例については、指針の中でまとめられ、従来は以下のようになっていました。

種目 形式 備考
重度障害者用
意思伝達装置
  重度の両上下肢及び言語機能障害者であって、重度障害者用意思伝達装置によらなければ意思の伝達が困難な者。
(出展:平成18年9月29日 障発第0929006号「補装具費支給事務取扱指針について」)

 今回の告示改正で、名称・基本構造が区分されましたので、指針も以下のように改正されました。

種目 名称 対象者











全般
 

文字等走査入力方式 (簡易なもの)

文字等走査入力方式
(通信機能が付加されたもの)

文字等走査入力方式
(環境制御機能が付加されたもの)

生体現象方式

重度の両上下肢及び言語機能障害者であって、重度障害者用意思伝達装置によらなければ意思の伝達が困難な者。

操作が簡易であるため、複雑な操作が苦手な者。モバイル使用を希望する者でも対象となる。

通信機能を用いて遠隔地の家族等と連絡を取ることが想定される者。
 
 

独居等日中の常時対応者(家族や介護者等)は不在などで、家電等の機器操作を必要とする者。
 

筋活動(まばたきや呼気等)による機器操作が困難な者。

 ※ 以上の表は、あくまでも対象者の例を示しているものであり、支給の判断に当たっては、個別の身体状況や生活環境等を十分に考慮すること。

(出展:平成18年9月29日 障発第0929006号 「補装具費支給事務取扱指針について」 、
最終改正:平成22年3月31日 障発0331第12号)

 このような区分が設けられたことで、旧の購入基準では不明確だった、機種選択の基準になると考えられます。

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